COLUMN

コラム

2021.03.11

父親の積極的な学校教育参加のすすめ

先日友人と話をしたときのことである。「子どもが小学校2年から進学塾に通っていて、来年受験だからあと1年に迫り大変なんだよ。」と。聞くと今年からウイークデーも夕飯用のお弁当を持たせての塾通いとなったと言う。帰りも9時過ぎになることがほとんど。土日も塾のテストや講習があるそうである。塾のない日にもスイミングと英語の塾があると言う。私は大変驚いた。この家では最も大切な時期に子どもと5年間も家族揃っての夕飯時の団欒が奪われて来たのかと。

首都圏、関西圏を中心に中学受験熱は高まるばかりである。母親と違い、元々ウイークデーは子どもと接する時間が少ない父親、その父親は塾だ、スイミングだとまたまた接する時間が少なくなってしまう。以前「子は親の姿を見て育つ」とこのコラムでも書いたが、一番必要な子どもの成長期に父親の姿は見えないのである。家庭にとっての団欒は家族として一番大事な時間だと思う。団欒を通して家族の絆が強くなって行くものだと思う。その団欒をお互いに一番自然にゆっくり持てる時間帯が夕飯の時ではないだろうか。その時間も無くなり、どうやって子どもに向き合うのだろうか。

共働きも多くなっているが母親は父親より子どもと接する時間が少しだけ多くある。なぜなら学校のことや家事のことで家にいるケースが父親より多いからである。母親どうし学校の連絡網でLINEなどを使い地域コミュニティーも作っている。必然と子どもとのやり取りが生まれる。父親はどうだろうか。私自身もそうだったが母親のように父親は地域社会にコミュニティーを持つことがなかなか難しい。学校関係は母親任せ、休みに子どもとほんの少し遊ぶ程度である。子どもの友達、そのお母さんやお父さんもほとんど知らないことが多いのではないだろうか。

どうすれば父親は子どもとの接点を今以上に持てるようになるのだろうか。昨年、今年は新型コロナウイルス感染症で父親の仕事がテレワークや在宅勤務と社会現象化されてきている。きっと新型コロナウイルス感染終息後もこの働き方が常態化されるのではないだろうか。今まで想像もできなかった、子どもを学校に送り出してから自宅で仕事をする。混みあった電車での長い通勤時間からは解放される。仕事で夜遅くまで会社に残ることもない。時間にも余裕が生まれる。そうなれば、父親も母親だけに任せるのではなく、積極的に学校など教育活動への参加を増やしてみてはどうだろうか。そうすれば、子どもや家庭との時間、地域社会でのコミュニティーの創造など新しい生活様式を見出すことが出来る。学校であったこと、塾やスイミングであったことを夕飯時でなくても子どもと話す時間、団欒も持てるのではないだろうか。

お問い合わせ

CONTACT

TEL 03-3237-9801

10:00~17:00(土日祝祭日は除く)