COLUMN

コラム

2020.08.12

家庭教育は「非言語から」であることに気づいているだろうか

子どもにとって、もっとも大切なのは家庭教育であるといつも説いている。
鳥は卵から孵って、一番初めに目に付いたものを親と認識する本能があると言われている。実験を見ると見事にそのような行動をとる。先日見たYouTubeの動画に1歳半ぐらいの女の子が体重計に乗ると、後ろを振り向きざまに両手で顔を覆い『わおー』と恥ずかしそうな仕草のポーズを見せた。その仕草がとても可愛い。でも数字も読めない彼女がなぜこのようなポーズをとったのか、私はここに家庭教育の原点を見出している。

学校や塾などでの教育は広い意味で『言語教育』で成り立っている。先生が言うことや教えてくれていることは言語を通して理解される。しかし、家庭ではどうだろうか。お母さんがまだ話も出来ない幼い子に一所懸命言葉を教えたりする姿を見たことがない。本能としてなのか、どんな子どもでも親の話す言葉や、立ち振る舞いを徐々にではあるが、いつの間にか習得しているのだ。もちろんお母さんだけではなく、お父さんも同じである。しかし、一番長くそばにいるお母さんの影響は絶大である。家庭教育では「非言語的教育」が根底にあるからだ。だから、昔から「子は親の鏡」と言われるのではないだろうか。
そこで大切なのが、親が子どもにどのような教育環境を与えられているかであろう。生まれながら家にたくさんの本があり両親揃って本を読む習慣があれば、いつの間にかその子どもは本を読む習慣が知らずに付く。口で「本を読め」と連呼してもそうはならない。家庭教育の中では子どもは勝手に習う、である。子どもは本能として親をよく観ている。学年が進むにつれどんな子どももその観察力は強くなり、中学に入る頃には自分の親の能力さえ見抜いている子も少なくない。その環境を創ってない生き方をしている親が「しっかり勉強しなさい。」と言っても子どもには通じない。もちろん直接語りかける言葉も大切である。
ではどのような家庭教育環境を子どもに整えてあげれば良いのか。その原点は「家は楽しいところ」である。
子どもの将来の為に、親がそれぞれに楽しく生きている姿、人生を楽しんでいる姿を幼い頃から子どもに見せる事である。それを身近に見て育った子どもは夢や可能性が大きく育まれ、子どもたちの未来の選択肢を増やす事になるのではないかと思う。

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