COLUMN

コラム

2021.05.11

塾に通わせる意味は?

先日、友人でもあり中学受験塾の講師と近頃の塾生の実態を話した。最近の親の動向として少子化の影響かもしれないが、子どもに多くの習い事をさせている。大きく分けると、勉強関連の塾、芸術系のスクール、スポーツのスクールと三つに分かれると言う。昔は多くなかったが、今は子どもひとりに対して塾やスクールに多くのお金をかけて通わせていると言う。決して珍しいことではないと言う。結果、子どもたちは近所の子ども同士で遊ぶ時間がなくなってしまうと言う。学年が進み5年・6年生になり私立中学受験を目指す子どもたちは悲惨な状態になると言う。どの受験塾も基本、週3回の授業後の16時半過ぎから4時間~5時間程度、加えて土曜日にテストや補修が待ち受けることになると言う。夕食時間は20分程度でお弁当持参は当たり前だと言う。そうしなければ受験に対応できない時代だと言う。今まで塾とは別に土日をサッカーや野球チームに入っていた子は、毎年この時点でクラブを退会せざるを得なくなると言う。

彼が言うには、塾に預ける親の安心感が塾通いに拍車をかけていると言う。共働きで帰宅も遅く塾に預ける感覚、勉強は見てあげられないので塾の先生に任せる感覚。どれを取っても子ども中心ではなく親中心の考えであると言う。私立受験の塾ではあるがどの塾も優秀な子はほんのひとにぎり、塾のポジションにもよるが入塾テストを課している塾を除き、子どもたちの学力は入塾時と大きく変わる子どもは少しだけだと言う。もちろん学年を超え先行して各教科の内容を教えるのだから、塾に入っている子どもは、そうでない子どもよりアドバンテージがあり、少しだけ学校の成績が上がる子どもも中にはいるそうである。長年塾で教えていると、子どもがどこどこの私立中学に行きたいなどと思っている子はほとんどいないと言う。親の勝手で私立受験を子どもに刷り込む。子どもは親の言うことを聞き塾に通うと言う。

どこかおかしいのではないだろうか。子どもの時に大切なのは、多くの友達と目一杯遊びぶつかり合ったり、喧嘩をしたりして社会を学び、多くの疑問を持ち、答えのないものも見つけ、自分の世界観を自分なりに作っていくことではないだろうか。子どものことを知っているのは、その親が一番。勉強が得意なのか、スポーツが得意なのか、音楽、絵画、それぞれであろう。それを画一的に勉強や受験だけに子どもたちを向けさせていいのだろうか。同じ先進国である欧米では聞いたことがまるでない話である。価値観が時代とともに大きく変化している現代、もっと日本の親たちも広い視野で世界を見つめて見てはどうだろう。

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